1位は日本の女性アーティスト！11月30日サザビーズオークション落札額TOP5

2021年11月30日、香港にてサザビーズオークション「Contemporary Art | Hong Kong」 が開催された。本記事では、落札価格トップ5の作品とANDART関連アーティストの落札情報をお届けする。1香港ドル＝14.56円（11月30日終値）で計算、落札価格は手数料込み。

4）ロナルド・ヴェンチューラ《His Case》

落札価格：約1,009万円（HK$693,000）

4位には同額で2作品が並んだ。ロナルド・ヴェンチューラはフィリピン出身・在住のアーティストで、東南アジア全域において、同世代のアーティストの中でも高い評価を受けている。フィリピンという多民族国家に生まれ育ったことから、さまざまなイメージをとおして不安定なアイデンティティを模索している。初期の作品から一貫して、複数のスタイルやイメージを層のように重ねる表現方法が特徴。本作も、横顔の中に人物や文字が重なり合っている。

予想落札価格：約728〜1,456万円（HK$500,000〜1,000,000）

4）エコ・ヌグロホ《Seneng Kuwi Larang Regane (Happiness is Expensive to Buy)》

落札価格：約1,009万円（HK$693,000）

同列4位にも、同じく東南アジアのアーティストが登場。エコ・ヌグロホはインドネシアの現代アートを代表する存在で、世界各地で展覧会が開催されている。壁画や絵画、ドローイングのほか、立体、コミック、ビデオアニメーションなども手がける。「幸せを買うと高くつく」という意味のタイトルがつけられた本作は、6枚のパネルをつなげてつくられており、全体で3.0 x 7.26 mの大作だ。

予想落札価格：約874〜1,748万円（HK$600,000〜1,200,000）

3）塩田千春《State of Being (Crystal)》

落札価格：約1,192万円（HK$819,000）

3位には、日本を代表する現代アーティストのひとり塩田千春の作品がランクイン。塩田はインスタレーションにも無数の糸で紡いだ網をよく用いるが、本作もメタルフレームに黒い糸が張り巡らされている。見る角度によってさまざまな表情を見せる魅力的な立体だ。

予想落札価格：約437〜728万円（HK$300,000〜500,000）

2）KAWS《What Party》

落札価格：約1,376万円（HK$945,000）

ポップなキャラクターとカラフルな色彩で、老脈男女からの人気を誇るKAWS。有名なキャラクターの目を「××」にした絵画や彫刻で知られる。本作は、KAWSの代表的なキャラクター「COMPANION（コンパニオン）」を描いた7点組のスクリーンプリント作品。予想を上回る価格で落札された。

予想落札価格：約728〜1,019万円（HK$500,000〜700,000）

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1）ロッカクアヤコ《Untitled》

落札価格：約4,036万円（HK$2,772,000）

1位に輝いたのは、国内外のマーケットで注目を集めているロッカクアヤコの作品。手や指を使って直感的に描くスタイルが特徴で、画面全体が溢れんばかりの色彩で覆われた本作にもその魅力が存分に発揮されている。よく登場する目の大きな少女は描かれていないが、よく見るとファンタジックな生き物たちの姿が見える。生命力に満ちた本作は、予想を大きく上回る価格をマークした。

予想落札価格：約874〜1,311万円（HK$600,000〜900,000）

ANDART関連アーティスト落札情報

ダミアン・ハースト《Untitled (Butterfly Spin Painting)》

落札価格：約202万円（HK$138,600）

ダミアン・ハーストは、ホルマリン漬けの動物を使ったセンセーショナルな作品や、NFTプロジェクトなど斬新な試みで、たびたび話題をさらってきた。実物の蝶の羽を使った作品も複数発表しているが、本作はアクリル絵具によるペインティング作品。モーターを用いて偶発性を取り入れた「スピン・ペインティング」シリーズをアレンジしたものとなっている。

予想落札価格：約35〜66万円（HK$24,000〜45,000）

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文：ANDART編集部