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KAWSの人気キャラを描いた《SHARE》とは?KAWSらしさ溢れる作品を3つのポイントで解説

KAWS(本名:ブライアン・ドネリー)は1974年アメリカ・ニュージャージー州生まれの現代アーティスト。1990年代にニューヨークのストリートでグラフィティアーティストとして活動を開始したKAWSは、ビルボードや公衆電話ボックスにある広告に、独自のアートを加えて意味を改変する「Subvertising(サブバータイジング)」というスタイルのアートで注目を集めた。

KAWSの代名詞でもある「××」の目をしたキャッチーなキャラクター群は、世界的に非常に認知度が高く、幅広い年代から支持を得ている。そこで今回は、KAWSの代表的キャラクターを描いた作品《SHARE》を3つのポイントで解説。

kawsshare2021

《Share》(2021)出典:https://www.artsy.net

KAWSの《SHARE》とは?

Point 1:代表的キャラクター「COMPANION」を描いた作品

「COMPANION(コンパニオン)」は、数あるKAWSのキャラクターの中でも強い人気を集めるキャラクターだ。ディズニーのアニメーターとして1年間働いていたKAWSがミッキーマウスからインスピレーションを得て創作したと言われている。1997年にディズニーを退社した後、COMPANIONはニューヨークのストリートにあったあらゆる広告に描き加えられた。以来、KAWSのアイコンとして定着し、ファンから愛され続けている。

kaws exhibition

出典:https://news.artnet.com/ © Matt Hawthorne Photography.

オークションでも目玉となるCOMPANIONは、2019年1月25日のクリスティーズにてキャンバスの《NYT (COMPANION CLOSE UP) Brown》が181万1,250ポンド(当時約2億6,263万円)で落札。COMPANIONの作品では最高落札価格を記録した(2022年6月23日時点)。

KAWS NYT

《NYT (COMPANION CLOSE UP) Brown》(2013)
出典:https://news.artnet.com/

そして、《SHARE》でCOMPANIONが左手に持っているピンクのぬいぐるみは「BFF」と呼ばれるキャラクターだ。2016年にタイ・バンコクにて約8mの立体作品で初公開された。その記念として発売された1000体のBFFのぬいぐるみは、わずか2時間ほどで完売。セサミストリートのキャラクターを思わせるかわいらしい出立ちでDiorとのコラボレーションもした、COMPANION同様人気のキャラクターだ。

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KAWSとDiorのコラボレーション(2018)
出典:https://www.fashion-press.net/

Point 2:巨大パブリックアートにもなった作品

2021年10月、ニューヨークのロックフェラー・センター前に、5.5mのブロンズ像の《SHARE》が登場していたのはご存じだろうか?

冬になるとスケートリンクが出ることでも有名なロックフェラー・センターは、19の高層ビルが立ち並ぶエリア。そんな高いビルの合間から空を見上げるように、COMPANIONが少し背中を反らしているのがポイントになったパブリックアートである。ニューヨークの一流観光名所を飾るプロジェクトにKAWSが選ばれたことは、アーティストとしての人気や認知度はもちろんのこと、現代のアート業界においての重要性が高いことを示している。

kaws share NY

出典:https://hypebeast.com/

Point 3:KAWS作品で大人気「アート・トイ」のプリント作品

プリント作品の《SHARE》、そしてニューヨークのパブリックアートになった《SHARE》は共に、2020年にメディコム・トイから展開された高さ約30cmのフィギュアを元に制作されている。ストリートから出発したKAWSは画家、グラフィックデザイナー、ファッションデザイナーなどその活動は多岐に渡るが、中でもKAWSの特性を強めているのは、フィギュアや玩具を制作する「アート・トイ作家」であることだ。

KAWS SHARE (Brown:Black:Grey)

《SHARE (Brown/Black/Grey)》(2020)
出典:https://www.sothebys.com/

KAWSが初めてフィギュアを制作したのは、1999年に日本のストリートウェアブランド「BOUNTY HUNTER(バウンティハンター)」とコラボレーションした時のことだった。2021年に東京で開催した大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」で販売されたフィギュアやグッズは争奪戦となり、瞬く間に完売。また、これまでに先のDiorやスヌーピーのザ・ピーナッツ、スター・ウォーズ、A BATHING APE、ユニクロなどのビックネームとのコラボレーションも多数発表している。

KAWSバウンティハンター

バウンティハンターから発売したCOMPANIONのフィギュア
出典:https://www.artpedia.asia

美術品の価格データバンク「Artprice」によると、2000年〜2022年(6月23日時点)で世界のオークションで取引された作品カテゴリー別のシェアで、一番高い46%を占めたのが、彫刻作品やフィギュアを含めたスカルプチャー類(販売点数1698点)だったことからも、「アート・トイ」はKAWSを構成する重要な作品群である。

「アート・トイの先駆者」とも呼ばれるKAWSは、ファインアートと商業を行き来することで、多くの人に届くアートを制作しているアーティストだ。代表的キャラクター「COMPANION」と「BFF」を描いた《SHARE》はフィギュアから始まり、巨大パブリックアート、そしてプリント作品へと形を変えながらもKAWSらしさが詰まった作品である。

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出典:https://untappedcities.com/

ANDARTでKAWS《SHARE》の取り扱いが決定!

《SHARE》のプリント作品をANDARTの共同保有作品として取り扱うことが決定しました。本作はKAWSの人気作品群であるアート・トイから、代表的なキャラクターである「COMPANION」を描いたエディション500・サインありの作品です。市場で安定した人気を得ている現代アーティストの作品を手に入れるチャンスをお見逃しなく。


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バンクシーや奈良美智など、国内外の人気アーティストの作品も取り扱っているので、ぜひチェックしてみてください。会員登録は無料!会員の皆様にはオークション速報や新作販売のお知らせなどお得な情報をお届けしています。

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文:ANDART編集部