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アーティストインタビュー

スピード感溢れる“魅せる”パフォーマンスに熱狂!アーティスト・KATHMIインタビュー

ひとたび筆を走らせれば一線があっという間に輪郭に変わり、クールな女性の姿が浮かび上がってくるーー。スピード感溢れる“魅せる”パフォーマンスとNYのストリートアートを思わせる作風が、アーティスト・KATHMIの最大の魅力です。

2021年10月30日・31日に開催されたANDARTオーナー向けの鑑賞イベント「WEANDART」の中で、ライブパフォーマンスにご参加いただいたKATHMIさん。ステージに設置された真っ白なキャンバスに、これからどんな絵が描かれるんだろう?と多くの観客が見守る中、スピーディーかつリズミカルな筆致でものの10分、あっという間に一つの作品を完成させてしまいました。

毎年、天王洲で行われているライブパフォーマンスの大会「ARTBATTLE」の2019年のチャンピオンにも輝いた本人に、インタビューを行いました。

「ライブペインティングをする時は、いつもその日の空、空気感、人混みの動きなど、全部ひっくるめて表現しています。」

ーー 今日のライブペインティングのテーマを簡単に教えてください。

今日は、ANDARTさんのイベントということで、テーマカラーの黒に合わせて色を選んで、いつもとは違う比較的シックな色を選んでみました。

ちなみに今日は曇っていて雨模様でもあったので、それに合わせて画材もチョイスしました。こういう日は湿度も高いので、絵の具の乾きも実はいつもの2倍くらい時間もかかるんですよ。ライブは生き物で、その時々で違うので、いつもその日の空、空気感、人混みの動きなど、全部ひっくるめて表現しています。

スタートは、真っ白なキャンバスに一本の線を引き始めるところから。

「人前で構成を考えて表現するのが好きです。中学校の時に、演劇やダンスに熱中していた経験も影響しているのかも知れません。」

ーー その時々で、画材や表現の方法も微妙に変わるんですね!今回初めてKATHMIさんのライブペインティングを生で見させていただいて、迫力があって描くスピードが早いだけでなく、パフォーマーとしてのKATHMIさんの魅力を垣間見ることもできました。いつもライブペインティングをする時に大切にされていること、心がけていることがあれば、教えてください。

ありがとうございます。ライブペンティングをする時はいつも、見てくださる方が思わず足を止めたくなるような、何かしらのインパクトを与えたい、ということを常に意識して描いています。

中学校の時に演劇部だったこともありますし、その頃からダンスにも熱中していたので、皆の前に立つという動き方が自然と身についたのかも知れません(笑)。人前で構成を考えて表現するのがやっぱり好きなんでしょうね。今日もすごく楽しかったです!

スタート3分後には、少しずつ輪郭が見え始めてきました!

スピーディーな筆致に観客も熱狂!あっという間に、全体像の姿が。

完成まであと一歩!最後の仕上げ部分には、やはり緊張感が漂います。

ーーそれは観客の皆さまにもしっかり伝わっていると思います。絵を描くこととパフォーマンスも全部ひっくるめて、KATHMIさんの表現にはエンターテイメントの要素が強くあるなと実感しました。ちなみにKATHMIさんの絵にはよく女性が登場すると思うのですが、特定のモデルなど、どなたかイメージされている方はいるのでしょうか。

とくに特定のモデルがいるわけではないのですが、私、実は7人兄弟でその内6人が女性という環境で育ったんですよ。なので、女性を描くということは、無意識にそういう幼少期からの環境もひょっとしたら影響しているのかも知れません。

KATHMIさんの逗子のアトリエにて。作品がインテリアとも調和して素敵な空間になっていました。

「コロナを経て、自分にとって本当に大切なことに向き合い、フォーカスできるようになりました。」

ーー そうでしたね。以前インタビューさせていただいた際に、今話題になっている女性のテーマにも触れていただきましたが、それらも含めて魅力的だなと感じています。その中で、コロナ以降に生まれた心境の変化などについても以前お話しいただいていたと思うのですが、初めての方もいらっしゃると思うので、改めてお聞かせいただけますか。

そうですね。一番大きな変化といえば、本当に必要なことに向き合う時間ができた、ということでしょうか。

思うのですが、コロナの前って逆に情報が多すぎる・選択肢もありすぎる状況だったと思うんですよ。外に出れば魅力的なものが多すぎて、迷ってしまう自分もいた。でも、そういう中で何でもできちゃうのって、人間やっぱりちょっと不自然な状態だと思うんですね。

でもコロナをきっかけに、逗子に引越しをしてアトリエを構えるなど色々な環境の変化もあって、本当に大切なこと、自分がやるべきことやフォーカスして向き合うことができるようになった。それは私にとって、大きな変化でした。

やはりアーティストにとって集中できる環境というのは大事だと思います。雑念があると良いものも生まれないと思いますし。そういう意味でも、コロナである意味強制的に制限された状態になったことで、選択肢が狭まってよりシンプルに生きられるようになったことは結果的に良かったと思います。

今は自分のスタイルというものがようやく見えてきたかなとも思うので、それをさらにもっと突き詰めていきたいです!

ついに完成!この絵を気に入って、早速お買い上げくださったお客様もいらっしゃいました。

ーー 最後に最新の個展情報など、新しいニュースがあれば教えてください。

はい。11月1日〜30日の約一ヶ月、横浜駅前のグラスルーツというカフェバーで、数年ぶりに個展をします。有名なストリートアーティストの方々が集まる場所で雰囲気もとてもいいので、ぜひ気軽に遊びに来てください。
それから12月は4日〜21日、阪急メンズ東京の6Fで個展もあるので、こちらもチェックお願いします。

ーーありがとうございました。

ちなみに、ライブパフォーマンス後にはこちらの絵を気に入った方から、完成したばかりの作品を早速購入したい!というご要望も。お客様にはその場で即決して、ご購入いただきました。その後、アーティストと直接お話しされており、そういった交流のシーンも楽しいひとときとなりました。

KATHMIさんの作品は、ANDARTの運営するオンラインストア「YOUANDART」でも販売中。幅広い作品が揃っているので是非作品ページでチェックしてみてください。



KATHMI 公式webページ

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文・写真:小池タカエ