1. HOME
  2. インタビュー
  3. ユーザーインタビュー
  4. 【ANDARTユーザーに聞く!vol.2】資産としてのアートのこれからとは?
ユーザーインタビュー

【ANDARTユーザーに聞く!vol.2】資産としてのアートのこれからとは?

今回お話をお伺いするのは、現在海外不動産の販売や社会貢献活動担当の他、フリーでも企業コンサルティング、非営利団体の理事など多方面でご活躍されているMさんです。お仕事でもアートに関わりがあり、投資に関して幅広い知見をお持ちのMさんに、ANDARTのサービスに興味を持ったきっかけや、資産としてのアートに対するお考えを伺いました。

ANDARTに興味を持ったきっかけは「新しいビジネスモデル」

ーーアートの共同保有サービスANDARTを利用したきっかけをお聞かせください。

新しいビジネスモデルという観点で興味があり、2年程前からメルマガは購読していました。もともと名前を知っていたリヒターの作品が出たときに興味を持ち、最初に購入した作品はピカソでした。その後草間彌生の《赤色かぼちゃ》、ジャン=ミシェル・バスキアの《Jawbone of an Ass》を購入した後、今年のゴールデンウィークに行われたANDARTのイベント「ANDART Public Exhibition vol.1」でANDARTのスタッフの勧めもあり五木田智央の《LAZY BONES》を衝動買いしました。所有権への規約変更や資金調達の達成などからサービスへの安心感が増し、嗜好性を追い求めてたくさん購入するようになりました。

パブロ・ピカソ《Portrait de Jacqueline de Face Etat Ⅲ 21-21-1961(Bloch 1064)》

ーーアート以外でご興味をお持ちの投資対象(あるいはすでに投資されている分野)を教えてください。

株式投資や不動産投資など一般的なことは一通りやっています。

値動きのロジックが自分にはわからないこと(暗号資産など)には投資していません。しかし、例えば代表的な暗号資産であるビットコインは、一大ハッキング事件として話題になったマウントゴックス事件が起きた2014年の頃を振り返ると、1ビットコインが20ドルぐらいだったわけなので、小遣い程度にやっておけばよかったと後々思いました。時代の流れも考えると、負担にならない小口の金額でなら新しいことに挑戦してみようと思い、1口1万円で購入できるANDARTを利用するきっかけともなりました。

資産価値としてのアートの参入者は増えると予想

ーー資産価値としてのアートは今後どのようになっていくと予想しますか?

今までは資産としてのアート購入はお金持ちの領域という印象があったが、NFT をはじめとして小口化などが進むとより身近になってきたなと感じます。他の投資を鑑みても小口化されると、本質的な価値は変わらないのに、参入者が増えてマーケットの価値が上がるなどの事例もあり、これからは資産価値としてのアートの参入者が増えてくるのではないかと思っています。

ーーANDART が提供する作品の中から作家や作品を選定する際に基準にされたこととは?

基本は、自分が名前を知っている作家だとクリックして詳細情報まで見てみたくなります。ただ、イベントで五木田を知ったように、例外として第三者の推薦は大きな影響を及ぼします。

五木田智央《LAZY BONES》

アートは資産形成というより、気軽に楽しむもの

ーー分散投資についてのお考えをお聞かせください。

分散投資は投資の鉄則の一つです。値動きの性質の違うものをその時のバランスやタイミングを見て投資することでリスクを低減させる効果があります。アートは資産形成という意味では、ポートフォリオの大部分を占めるような投資商品ではありません。預貯金・有価証券・不動産・その他と考えた時に、その他の中に入っているものだと思います。

ーーアート作品のオーナー権を買うことは投資より趣味的意味合いの方が大きいですか?

実はいまだにアートへの投資そのものに興味があるわけではありません。ANDARTのアート所有のスキームやビジネスモデルに興味を持ち、極端な話、失ってしまっても生活に困らない程度の額で所有しています。最初は1口ずつ購入していたのが、いつからか一度に3口など購入するようになりました。抽選などにはワクワク感もありますが、正直売り出したあと即完売しないと残念に感じることもあります。

ーーアートフェア、オークションでのアート購入のご経験はありますか。また、普段美術館やギャラリーに足を運ばれることはありますか?

アート作品の購入経験はありません。

美術館もたまに行くレベル(年3~4回)でしたが、コロナ禍でほとんど行かなくなりました。主に名前を知ってる作家の企画展などに行きます。印象に残ってる展示は、香川県のベネッセアートサイト直島が運営するホテル「ベネッセハウス」や地中海美術館です。瀬戸内アートフェスティバルにクラウドファウンディングのサポートで関わった経緯から、関係者に案内してもらいました。

あと、瀬戸内の豊島という無人島にゲルハルト・リヒターのガラス板のモニュメントがあるのですが、この作品が寄贈されたプロジェクトのお手伝いをしていたこともあり、一般公開前に見ることができました。

ゲルハルト・リヒター《14枚のガラス/豊島》 画像引用:http://setouchi-art.org/

この作品はリヒターによるガラスの立体作品としては、最後にして最大のもので、作品が収められた箱型の建物も、リヒター本人のアイディアとデザインに基づいて建てられています。リヒターがこの島を訪れたことから作品の寄贈が実現したのだと聞いています。

ANDARTで取扱中のゲルハルト・リヒター《Abstraktes Bild (P1)》

ANDARTのLINEがきっかけで作品購入に興味も

ーー 現代アート作品を所有する(買う)面白さ、魅力はなんですか。

まだあまり面白さは感じていませんが、小口で所有することの楽しさは感じるようになってきました。作品が自分の手元にないが所有者の一人であるという感覚、「アート持ってるんだよ」と言えるのかな?という体験は楽しいです。ANDARTのLINEの通知が来ることがきっかけで、YOUANDARTのアプリもたまに見るので、そのうち若手アーティストの作品も買っちゃいそうな気がしてます(笑)ANDARTによってアートの所有の楽しみ方の入り口に立てたことの実感を持っています。

ーー資産としてのアートに期待していることとは、何でしょうか?

資産という観点では値上がりしたら嬉しいなと思ってはいますが、現時点で過大な期待はしていません。小口だからたくさんのところに張れるという点ではおもしろいです。十数年前に投資信託の積み立てを始めたとき、最初のころは基準価格の変動を一切見ていませんでした。それと同じように、ANDARTでの資産価値も値動きは気にしないようにしています。長期保有を前提としているので、目先の値動きで一喜一憂しないように、「買いオファー」の通知が来ても見ていません。

今後のANDARTは現代アート以外にも期待

ーー「このアーティストの作品を加えて欲しい」「ここを改善してほしい」など、ANDART のサービスへのご要望をお聞かせください。

古い作品や一点物が増えるとうれしいです。絵画だけではなく、彫刻なども取り扱って欲しいです。北斎とか浮世絵とかもいいですね。クラウドファウンディングのall or nothingみたいなのも面白そうです。自分もほしいから、他の人も一緒に買おうよ、とシェアするなど一人一人が宣伝する気になれそうです。

改善してほしい点は、今は売るつもりがないからいいけど、売買の機能がやりにくい点です。売り手が「この値段なら売るよ」という基準を出せるシステムがあってもいいかもしれないですね。私が資産価値を気にするタイミングまでに改善してほしいなあと思います。

ーー貴重なお話ありがとうございました。皆様のご意見のもと、作品選定やプロダクト改善などより良いサービスを目指していきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします!

ANDARTでは、オークション速報やアートニュースをメルマガでも配信中。無料で最新のアートニュースをキャッチアップできるので、ぜひご登録をご検討ください。