
【ANDARTユーザーに聞く!vol.1】アートとビジネス、2つの軸で興味を持ったANDART。そこで得た“新しい感覚”とは?
アートマーケットではオンラインでの売上高が飛躍し、NFTアートの人気が急上昇するなど、テクノロジーの活用が盛り上がりを見せています。そんな中、日本初・アート作品の共同保有プラットフォーム「ANDART」は、2021年7月にサービス2周年を迎えました。アートの新しい持ち方を提案し、オーナー限定の鑑賞イベント開催や会員間のオーナー権売買など、ANDARTならではの体験をお届けするため日々奮闘しています。
まだまだ新しいサービスなので、興味はあるけど踏み出せない……という方もいらっしゃるはず。そこでこの企画では、ANDARTで本格アートの“オーナー”となった方々にお話をお伺いし、生の声をお届けします。実際にどんな人が利用しているの? 他の人はどんなふうにアートとの関わりを楽しんでいるの? など、参考になるお話が満載です!
今回お話をお伺いするのは、ITエンジニアの相田健将さん。ご自身でもアートのコミュニティを運営されているという根っからのアートファンでいらっしゃいます。そんな相田さんに、ANDART利用のきっかけや、アートの楽しみ方などを語っていただきました。

絵を描いたり、美術史を学んだり。これまでのアートとの関わり
ーーアートにはもともと興味をお持ちだったのでしょうか。
自分で絵を描いたり、作品を観たりするのも好きです。最初に好きになったアーティストがフィンセント・ファン・ゴッホで、その周りの印象派を勉強し始めて、美術史全体に興味が広がっていって。ANDARTに出会った頃には、現代アートも勉強し始めていました。
ーー普段、美術館やギャラリー、アートフェアなどには足を運ばれますか?
アートフェアに行ったり、小さなギャラリーを周ったりしてきました。コロナ前はふらっと美術館に行くのが好きだったんですが、今は予約が必要だったりして、足が遠のいている感じはあります。オンラインビューイングもやったことはありますが、やはり実際に作品を観て質感や色彩を味わいたいですね。
ビジネスとしておもしろい。ANDARTとの出会い
ーーアート作品の共同保有プラットフォームANDARTを利用したきっかけを教えてください。
自分でアートのコミュニティを運営する中で、アーティストの支援をしたり、アートを広めたりしていくために、何かできることはないか模索していました。ビジネス化することも考えていたので、「アートのビジネスを日本でやっていく」という文脈でANDARTを知りました。
すぐにサービス利用には至らなかったのですが、投資もアートも好きという経営者が知り合いにいて、その方がANDARTを利用していたんです。それを知った時、ちょうど現代アートを勉強し始めていたこともあり、おもしろそうだなと思って試してみました。
ーーあまり前例のないサービスですが、不安はありませんでしたか?
不安はそれほどなかったですね。投資という感覚はあまりなく、趣味程度に考えていました。周りにやっている人がいた、というのが大きかったかもしれません。
オーナー優待に惹かれ、有名作品を購入。作品の選び方
ーーオーナー権を購入した作品について、選んだ理由を教えてください。
最初に買ったのは、アンディー・ウォーホルの《Campbell’s Soup I (Pepper Pot)》です。当時現代アートを勉強していて、ウォーホルは時代を変えたアーティストというところで興味を持っていたんです。キャンベルスープは中でも代表的な作品だと知っていたので、買うことに決めました。優待イベント参加の条件が3枠以上だったので、まず3枠買いました。

その後、オーナー限定の展示会という優待があるということで、バンクシーを買いたかったのですが、事前購入の抽選に外れてしまいました。その作品は一般販売開始と同時くらいに売り切れてしまい、手に入らなくて残念でしたが……。代わりにパブロ・ピカソの《Portrait de Jacqueline de Face Etat Ⅲ 21-21-1961(Bloch 1064)》を買いました。

ーー優待イベントへの参加が購入の大きなモチベーションだったんですね。
実際に作品を観るのも好きだし、ビジネスとしてANDARTを見て勉強になるというところもあって。コミュニティを運営しているので、展示会などのイベントに参加して、どういう人がサービスを使っているのか知りたいという気持ちもありますね。
ーー今、特に気になっているアーティストや作品はありますか?
最近はバンクシーが好きかな。どんな人か謎っていうところもおもしろいですし。現代アートってメッセージ性があって分かりやすいですよね。モチーフをファッションに取り入れてもおしゃれに着れる気がします。
ANDARTではバンクシーの《HMV》のオーナー権を買いました。新しく追加された《Very Little Helps》も気になっています。


手の届かなかった作品も、ぐっと身近に。アートを“持つ”ことの魅力とは
ーー共同保有以外にも、実物のアートコレクションをお持ちですか?
コミュニティに所属している方の作品など、応援という意味を込めて購入し、家に飾ったりしています。
ーーご自身でアートを買う・持つという経験をされてみて、どういう点が魅力だと感じていらっしゃいますか? 鑑賞するのとは違う喜びがあるのでしょうか。
絵に限らず、手元に置いておきたい、コレクションしておきたいという気持ちがあって。以前からレプリカや再現画のようなものは持っていたんですが、飾っておくと好きな絵を身近に感じられるというか、家でふとした瞬間に眺められるのがいいなと思います。
ーーANDARTの共同保有作品がご自身のお手元にないことについて、どう思われますか?
それはそれで全然違う感覚だと思っています。権利だけでも「本物をちゃんと持っている」というのが大きいかなと。自分だけではなかなか手が届かない作品を買えるという点がいいですね。オーナーとしてウェブに名前が載るのも嬉しいです。
これまで、作品の価格を気にしてみることはあまりありませんでした。でもサービス利用をきっかけに、そうしたところにも目を向けるようになって。ウォーホルやバンクシーでもプリントなどでは比較的安いものがあって、簡単には買えないけれど買えなくもない価格だったりすることを知りました。
もともと好きなゴッホなど有名な印象派の作品は、億単位で取り引きされているので、どうやっても手が届かないものでした。でももしかしたら、作品によっては一生のうちいつかは買えるかも、と思えるようになったんです。そういう新しい感覚が生まれました。
ーーアートは資産としても注目されています。ご自身が保有されている作品の価値が上がることを期待されていますか?
もともと投資対象として考えてはいませんでしたが、ANDARTを機に、資産としての見方もし始めたところはあります。自分が応援しているアーティストの人気が高まっていったら嬉しいですし。持っている作品は基本的に売るつもりはありませんが、たとえば自分が死ぬ頃に価値が上がっていたら、手放して後世に託すという選択もあるかもしれません。
アートとの巡り逢いを大切にしたい。ANDARTへの期待
ーーこれからのANDARTに期待することや、ご要望があればお聞かせください。
作品を取り扱うアーティストをさらに広げていってほしいです。ANDARTで扱うことによって興味を持つ人が増える、というところもあると思うので、いろいろなアーティストを扱っていただければと。ゴッホは素描でもいいので、あればぜひオーナー権を買いたいですね。
オーナー同士の交流会も積極的に開催していただけると嬉しいです。あと、YOUANDARTの展示会があったらいいですね。興味を持っている作品はあるんですが、実際に見てから購入したいという気持ちがあるので。

ーー手に届く価格から本格アート作品を提供するオンラインストア「YOUANDART」も見てくださっているんですね。まったく実物を見ずに購入することには懸念がありますか?
人によりけりだと思いますが、作品画像だけだと、アーティストの思い入れやパッションが伝わりづらい気がします。第一印象で目に入ってすごく惹かれて、悩んだ結果買ったという経験もあって、やはり実際に見た時の印象って違うものなのかなと。その場にアーティストさんがいたら、話を聞くことで受ける印象が変わることもあると思います。
LINEで頂く新作情報を見て、詳細をチェックしてみたりはするのですが、今のところ購入までは至らなくて。本物を見て初めてビビッとくることもあるのかなと。恋愛みたいなもので、どんなに写真がよくても実際は違ったり、逆に会ってみたら意外といいということもある。そういう印象や感覚を大切にしたいですね。
ーー貴重なご意見ありがとうございます。期待にお応えできるよう頑張ります!最後に、ANDARTへ応援メッセージをお願いします。
これからもアートをより広く普及していただければ、僕としても嬉しいです。これからも楽しみにしています。
ーーお忙しい中お話をお聞かせいただき、どうもありがとうございました!
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文:ANDART編集部