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7月13日開催フィリップスオークション(ロンドン)落札額TOP5作品解説

7月13日14:00〜(ロンドン時間)にフィリップスオークション「New Now」が開催された。そこで本記事ではその落札額上位5作品と、取り扱いアーティストの中からピックアップした落札情報をご紹介する。(落札価格は手数料込み、1£=152.86 円で計算)

1)アンディ・ウォーホル《Flowers》

落札価格:約2億690万円(£1,353,500)

Flowers
画像引用:https://www.phillips.com/

今回のハイライト作品であり、予想通り本オークションの落札価格第1位を記録したウォーホルの代表的モチーフの《Flowers》。本作はサイン入りのオリジナル作品の一つ。

1964年から制作されたこのシリーズは同じモチーフをパターンを変えて刷り、連作として見せるウォーホルの代表的な手法がたびたび使われている。いずれも蛍光色を使い、立体感をなくすことで元となるハイビスカスの花の写真の概念を崩すような作品だが、1966年に元の写真の撮影者であるパトリシア・カールフィールドに著作権侵害で訴訟を起こされるという皮肉な逸話を残す作品となっている。

予想落札価格:約1億5,286万円〜2億2,929万円(£1,000,000 – 1,500,000)

7月22日(木)にANDARTで販売開始されるアンディ・ウォーホルの《KIKU (F&S II.308)》は、バブル期の日本とNYを往復して作成された作品。菊の花のモチーフから本作とも関連づけられ「もう一つのフラワーシリーズ」としても知られている。こちらも是非チェックしていただきたい。

2)KAWS《UNTITLED (C3PO)》

落札価格:約5,393万円(£352,800)

UNTITLED (C3PO)
画像引用:https://www.phillips.com/

世界的人気映画『STAR WARS』の登場人物である「C3PO」の頭部がKAWSの代表的なモチーフであるコンパニオンで描かれており、KAWSらしい非常にキャッチーでユーモアあふれる作品だ。KAWSは、『STAR WARS』をモチーフとしてよく使用しており、直近のオークションでもストームトルーパーのような象徴的なキャラクターを描いた≪UNTITLED (STORMTROOPER)≫が予想最高落札額の約2.4倍である630万香港ドル(約8,888万円(手数料込))で落札された。

予想落札価格:約3,821万円〜5,350万円(£250,000 – 350,000)

3)バンクシー《Love is in the air》

落札価格:約3,274万円(£214,200)

Love is in the air
画像引用:https://www.phillips.com/

本作はバンクシーの最も有名な壁画の一つをモチーフとしたシルクスクリーン作品。本作の元となる壁画は、パレスチナのベツレヘムにある建物の壁に描かれた作品で、パレスチナ問題に焦点を当てたバンクシーの作品の中でも有名な作品の一つ。火炎瓶を投げつけようとする男の手に花束を持たせ、反戦や非暴力など平和への祈りのメッセージが込められている。シルクスクリーン作品では真っ赤な背景とモノクロで描かれた人物の対比が非常に印象的。

予想落札価格:約3,057万円〜4,585万円(£200,000 – 300,000)

3)ジョシュ・スミス《Untitled》

落札価格:約3,274万円(£214,200)

Untitled
画像引用:https://www.phillips.com/

今年1月から渋谷パルコで個展を開催していたことでも知られるジョシュ・スミスは、1976年に沖縄で生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動するアーティストだ。自らの名前をキャンバスに綴る作品でその名が広く知られるようになり、2020年にはルイ・ヴィトンとのコラボレーションが話題となった。2014年に描かれた本作は島の夕日に揺れるヤシの木の牧歌的なシーンを描いている。スミスの作品の特徴でもある、鮮やかな色彩と、太い線で流動的かつ抽象的に描かれている背景とヤシの木のシルエットのコントラストが印象的だ。本作は予想落札価格を大きく上回る落札結果となった。

予想落札価格:約1,528万円〜2,292万円(£100,000 – 150,000)

5)アレックス・カッツ《Edmund》

落札価格:約2,889万円(£189,000)

Edmund
画像引用:https://www.phillips.com/

家族や知人など身近な人の肖像画でよく知られるアレックス・カッツ。本作は背景の緑とピンクの衣服の鮮やかな色彩の対比、さらに画面いっぱいに人物の顔を描くという大胆な構図が非常にカッツらしい。2022年にグッゲンハイム美術館にてアレックス・カッツ大規模回顧展の開催が予定されていることもあり、世界中から注目を集めているアーティストだ。

予想落札価格:約1,528万円〜2,292万円(£100,000 – 150,000)

ANDART取り扱い作品から落札情報をピックアップ

ジュリアン・オピー《Natasha, schoolgirl. 2》

落札価格:約577万円(£37,800)

Natasha, schoolgirl. 2
画像引用:https://www.phillips.com/

ジュリアン・オピーらしい、線と点で描く極限まで単純化された省略美の肖像画。オピーはたびたび肖像画を描いてきたが、そのほとんどは無名の人々や、知り合いなのだそう。彼の肖像画で最も有名なものの一つには、イギリスのロックバンド「Blur」のメンバーの肖像画が描かれたCDジャケットがある。鮮やかな色彩と極限まで省略された中にあらわれる人物の個性が、彼の唯一無二の魅力を引き立てている。

予想落札価格:約458万円〜611万円(£30,000 – 40,000)

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