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「世界一小さな美術館」のオープンから、ダミアン・ハーストの手がけるアルバムジャケットまで。今週のアートニュース(21.08.28-21.09.03)

1週間の国内外のアートニュースから、ANDART / YOUANDART取り扱いアーティストの情報を中心にピックアップ。今週は「アーティスト & 作品」「国内の展覧会」「海外の展覧会」「美術館」の4つのテーマでお届けします。気になるアーティストの話題をチェック!(1ユーロ=130.38円で換算)

アーティスト & 作品

▍2021年上半期の売上高ランキング、バンクシーが存命中のアーティストでトップに

バンクシーのポートレート ≪Banksy Monkey Mask Session (Tag) London≫ (2004) / James Pfaff

アートマーケット情報を提供するArtprice社のレポートによると、作品売上高の全期間を合算した総合ランキングでバンクシーは、ピカソ、バスキア、ウォーホル、モネに次ぐ第5位となり、存命中のアーティストとしてはトップとなった。バンクシーの作品に対する需要は、5年前から急激に増加。「25年にわたって普遍的な問題に取り組み、それをストリートに持ち出して私たちの日常生活に招き入れてきたバンクシーの極めて時事的な作品は、かつてないほど市場の成長を牽引している。」と伝えている。(Artprice)

▍ホテルの外壁に描かれたバンクシーのグラフィティ、コレクターにより壁から取り外される

2010年10月、トーキーのホテル外壁に描かれたバンクシーの作品 画像引用:https://www.devonlive.com/

イングランド南西部・トーキーにあるホテルの外壁に描かれたバンクシーのグラフィティがグラインダーで取り外された。2010年10月に制作されて以来、オーナーによって11年間ほとんど隠されていたというもの。通りに面した換気口をロボットの頭に見立て、ダンボールで顔を隠した少年がロボットの足元にひざまずいて絵を描いている作品で、バンクシーのwebサイトにも掲載されている。

この作品の新しい所有者は著名なバンクシー・コレクターで、他にも3つのバンクシーの壁画を所有している。彼は「誰もこの町の隠れたバンクシーの価値を認めていないことにショックを受けた」と言う。彼によって売りに出されない限りは、本作はスカンソープのストリートアート展で展示される予定だという。(DevonLive)

▍ダミアン・ハーストがドレイクのニューアルバムのジャケットアートワークを担当?

ドレイクのニューアルバム「Certified Lover Boy」ジャケットデザイン 画像引用:https://news.artnet.com/

カナダのラッパー・ドレイクは、9月3日にリリースする6枚目のアルバム「Certified Lover Boy」のジャケットアートワークをInstagramで明らかにした。白い背景に12人の妊婦の絵文字が描かれたこのアートワーク、ドレイクの代理人によれば、ベースとなっている絵画をダミアン・ハーストが担当しているとのことだ。ダミアン・ハーストのスタジオは本件についてコメントを出していないが、9月5日には、ダミアン・ハーストがInstagramに同アートワークを投稿している。

このアートワークについて、ネット上では、等間隔に並んだ多人種の女性たちがハーストの代表作≪スポット・ペインティング≫を想起させることや、2005年にハーストがパブリック彫刻の≪Virgin Mother≫等の過去作品で妊娠中の女性をモチーフとしていることなどが指摘されている。(artnet news)

関連記事:ダミアン・ハーストの代表作はコチラでチェック↓↓

国内の展覧会

▍渋谷の街にバンクシーの代表作 ≪風船と少女≫ が登場!「世界一小さな美術館」、9月5日にオープン

GMOインターネットグループは、同グループの第2本社が入る「渋谷フクラス」2Fに、アートスペース「世界一小さな美術館@GMOデジタル・ハチ公」をオープンした。第1弾展示ではバンクシーの代表作 ≪風船と少女(Girl with Balloon)≫ を展示している。作品展示だけでなく、バンクシーを愛する方、バンクシーの作品と初めて接する方、どちらにとっても最高の20分間となるよう、全面巨大スクリーンと最新の音響技術を用いたスペシャルムービーも上映。(世界一小さな美術館 @GMOデジタル・ハチ公)

関連記事:ANDARTは、この展覧会の様子をレポート。詳細情報はこちらをチェック↓↓

▍「奥能登国際芸術祭2020+」が開幕。劇場型民俗博物館「スズ・シアター・ミュージアム」もオープン。

スズ・シアター・ミュージアム「光の方舟」 画像引用:https://oku-noto.jp/

石川県珠洲市の各地を会場に国内外のアーティストの作品が集まる「奥能登国際芸術祭2020+」が、9月4日に開幕した。2回目となる今回は、塩田千春、カールステン・ニコライ、大岩オスカールら、16の国と地域から53組のアーティストが参加。今回から公開される、珠洲市内の65軒から1500点を超える民具を収集し、その一部を活用して光や映像を使った、民具が主役とした劇場型民俗博物館「スズ・シアター・ミュージアム」も見所。10月24日まで。(奥能登国際芸術祭2020+)

▍「センチメンタルな旅」から50年。亡き妻 陽子さんをめぐる荒木経惟の個展「七月七日」

画像引用:http://am-project.jp/

写真家・荒木経惟の個展が東京都・神宮前のartspace AMで開催されている。展覧会タイトルの「七月七日」は、荒木と亡き妻・陽子さんとの結婚記念日。展覧会では、亡き妻をしのぶモノクローム作品と、荒木の最新作のカラー作品で構成されるという。9月9日まで。(荒木経惟 七月七日)

世界の展覧会

▍アンディ・ウォーホルの「写真」に関する大規模展覧会、NYでスタート

画像引用:https://www.fotografiska.com/

アンディ・ウォーホルの滅多に見られない写真の数々を紹介する大規模な展覧会「Andy Warhol Photo Factory」が、9月10日よりFotografiska New Yorkで開催される。ジャン=ミシェル・バスキア、キース・ヘリングらを撮影したものなど、ポラロイドのポートレート、フィルム、銀塩写真など、120以上の写真作品で構成され、うち20作品は、ハリウッドの​​NeueHouseで行われたこの展覧会のプレビューイベント以外では公開されたことのない貴重な作品だという。(Andy Warhol Photo Factory)

▍ヴェネツィア建築ビエンナーレでUAEパビリオンが金獅子賞を獲得。建築家・寺本健一らがキュレーション

UAEのナショナル・パビリオン 画像引用:https://www.designboom.com/

イタリアで開催中の第17回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展において、UAE(アラブ首長国連邦)が最優秀国家パビリオンに贈られる金獅子賞を受賞した。「ウェットランド」と題されたUAE館の展示では、産業廃棄物の塩水をリサイクルして作られた、持続可能なセメント代替品が紹介されている。

国際審査委員会は「廃棄物と生産物の関係をローカルなスケールとグローバルなスケールの両方で考えることを促し、クラフトとハイテクの間で新しい建築の可能性を開く大胆な実験」評している。この展示では、日本の建築家・寺本健一らがキュレーターとして企画、構成を担っている。(designboom)

▍ニューヨークで開催される”没入型”バンクシーショー

先週、海外でゴッホやモネの「没入型」展覧会が流行している様子を取り上げたが、ニューヨークでは、バンクシー展も「没入型体験」の展示となっているようだ。約100点のバンクシーのオリジナル作品に加え、VR体験、ビデオ・モンタージュ、英国の電話ボックスを模した空間演出などが行われている。(artnet news)

ANDARTでは、国内で開催中のバンクシー展の様子をレポートしている。

美術館

▍中国のUCCA現代美術センターがさらに拡大。成都に4つめのスペースをオープンへ。

中国南西部の四川省成都にある成都ハイテクゾーンの様子 画像引用:https://www.artnews.com/

中国の現代アート研究機関・UCCAは、2007年に北京でオープンし、現在、上海と海岸沿いのリゾート地である北戴河にミュージアムの拠点を置いている。そのUCCAは、2024年に南西部の都市・成都に4つ目の施設をオープンすることを発表した。香港のスンワグループが開発中の天府新区にある新しい文化拠点「インターナショナル・アート・アイランド」の一部に設置され、中国フィルハーモニー管弦楽団のコンサートホールや、彫刻家のYe Yushanに捧げられた博物館も併設される。(THE ART NEWSPAPER)

なおUCCAでは、現在、ダニエル・アーシャムとアンディ・ウォーホルの大規模展覧会を開催しており、ANDARTではこの展示の様子を紹介している。どちらも非常に個性的で見応えのある展示なのでチェックして欲しい。

関連記事:UCCA砂丘美術館(UCCA Dune Art Museum)でのダニエル・アーシャムの展覧会の様子はコチラ↓↓

関連記事:北京にあるユーレンス現代美術センター(UCCA)での大規模なアンディ・ウォーホルの展覧会の様子はコチラ↓↓

▍ビルバオ・グッゲンハイム美術館、ジェフ・クーンズの彫刻修繕のためクラウドファンディングを実施

ビルバオのグッゲンハイム美術館が制作した「P.U.P.P.Y.」のミュージックビデオ 画像引用:https://news.artnet.com/

ビルバオのグッゲンハイム美術館は、エントランスにあるジェフ・クーンズの彫刻 ≪Puppy≫ を改修するために、6月に約1,300万円 (10万ユーロ) のクラウドファンディングキャンペーンを開始した。しかし、美術館側が期待していたほど、寄付金は集まっていない様子で、プロモーションのために、ビルバオ出身のMC Gransanが作曲・演奏したラップ、「P.U.P.P.Y.」の映像を公開している。この彫刻は、高さ12.4mの、鉄の骨組みに種々の花々を植え込み、子犬の形にしたもの。今回は、この内部構造の修復を行うために必要な資金を集めている。(Guggenheim Bilbao)

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文:ぷらいまり