
KAWSの木製フィギュアから、JRによる巨大だまし絵まで。今週のアートニュース (21.07.31-21.08.6)
1週間の国内外のアートニュースから、ANDART / YOUANDART取り扱いアーティストの情報を中心にピックアップ。今週は「ファッション & カルチャー」「展覧会」「アーティスト & 作品」の3つのテーマでお届けします。気になるアーティストの話題をさくっとチェック!
(※ 今週の「アートマーケット」ニュースはコチラ)
ファッション & カルチャー
▍「TOGA」が五木田智央とのカプセルコレクションを発売。

2021秋冬カプセルコレクションアイテムを発表した。国内外で高く評価され、多くの注目を集めるアーティスト五木田智央(Gokita Tomoo)とのコラボレーションした「TOGA x Tomoo Gokita」では、コートやジャケットなどのウェアの他、バッグやスカーフなどの小物まで全14アイテムを展開予定だ。一般発売は8月13日(金)。特設サイトで先行予約も行っている。(TOGA)
▍KAWSがカリモク家具とコラボ。100体限定の木製フィギュアを発売。

森アーツセンターギャラリーでの大規模個展も好評なKAWSが、自身のキャラクター・コンパニオンの木製フィギュアの発売を発表した。2016年にKAWSのヨークシャー彫刻公園で展示された巨大な木の彫刻を40cmサイズに縮小したもの。日本の家具メーカー「カリモク家具」の職人たちが生産を担当するという。100体限定で、手書きのサインとシリアルナンバーが入っており、さらに20枚のアーティストプルーフが付属する。(LIFESTYLE ASIA)
展覧会
▍クリスチャン・ボルタンスキーやバリー・マッギーも。青山の街を舞台にした「水の波紋展2021」が開幕。

「ワタリウム美術館」の主催する、青山の街を舞台にした展覧会「水の波紋2021」が、8月2日(月)より開幕した。SIDE CORE、トモトシ、梅沢和木といった日本の若手アーティストから、バリー・マッギー、JR、アピチャッポン・ウィーラセタクン、そして、先日逝去したクリスチャン・ボルタンスキーの作品も展示される。「パビリオン・トウキョウ2021」にあわせ、9月5日まで開催される。
▍歴史的建築の邸宅「kudan house」にて、杉本博司・名和晃平らによる展覧会。

「時/とき」をテーマに、時代や国籍の異なるアーティスト19組を紹介するグループ展「The Still Point – まわる世界の静止点」がスタートした。舞台は登録有形文化財『旧山口萬吉邸』をリノベーションした会員制のビジネスイノベーション拠点「kudan house」。この歴史的建築に杉本博司、宮島達男、名和晃平、ルチオ・フォンタナらの作品が展示される。会期は8月6日(金)~ 9月5日(日)。ギャラリー「THE CLUB」マネージングディレクターの山下有佳子がキュレーション。
▍‘’ART×MUSIC’’をテーマとした企画展「e to oto to…~ART×MUSIC~」に野島渓、Yeka Haskiらが参加

渋谷スクランブルスクエア14階にある「+ART GALLERY」にて2021年8月2日(月)より”ART×MUSIC”がテーマの企画展「e to oto to… ~ART×MUSIC~」が開催されている。音楽業界を中心に活動しているアーティストと、アート業界を牽引する作家によるアート作品を同時に出展するユニークな展示となる。YOUANDARTで作品をお取り扱いしている 野島渓、Yeka Haskiも参加する。
▍中国のUCCAで、”アンディ・ウォーホルの全てを知れる展覧会” を開催中

中国・北京にある「ユーレンス現代美術センター(UCCA)」で、アンディ・ウォーホルの大規模回顧展「Becoming Andy Warhol」展が開催されている。2021年7月3日から10月10日まで。アメリカ・ピッツバーグにあるアンディ・ウォーホル美術館のコレクションから、ドローイングやペインティング、写真、映像など400点近くの作品を展示。セクションごとにカラーを分けて、ウォーホルらしくポップでフォトジェニックな展示空間も演出されている。NEW ART STYLEではこの展示の様子を詳しく紹介している。
アーティスト & 作品
▍五木田智央の最新図録2点が同時刊行。出版記念の限定サイン本も。

美術家・画家の五木田智央の最新図録2点が同時刊行された。ロサンゼルスの「BLUM & POE」 で2021年5月から6月の間に開催された展覧会“FRESH”に伴い刊行された「WORKS COPYRIGHT」と、2020年8月から9月にかけて「TAKA ISHII GALLERY(complex665)」で開催された展覧会「MOO」に伴い刊行された図録「MOO」だ。これを記念し、同書を発行する「マーク ジェイコブス」が手掛けるブックストア「BOOKMARC」では8月7日より限定サイン本も発売する。
▍アニッシュカプーアが18世紀のベネチアの宮殿を改装。常設の工房へ。

アニッシュ・カプーアの財団は、ヴェネツィアにある18世紀に建設されたバロック様式の宮殿・パラッツォプリウリマンフリンの改修を開始した。今年初めにヴェネツィア市議会により、展覧会会場、アーティスト・スタジオ、そしてカプーアの重要な作品を保管する場所へと改築することを認められたことを受けたもの。市議会によると、この建物の1階はギャラリー、ブックショップ、教育・レクリエーションスペースが設けられ、1階と2階には、財団のコレクションの中から”最も重要な”作品を展示するスペースが設けられるという。(THE ART NEWSPAPER)
▍アーティスト・JR、ローマのフランス大使館のファサードに大規模なトロンプ・ルイユを発表

パリのルーブル美術館、エッフェル塔を経て、アーティストのJRはローマで新作インスタレーションを発表した。イタリアのフランス大使館が入っているファルネーゼ宮のファサードに描かれた巨大なだまし絵となっている。宮殿を “解体 “して、アーティストが想像したフレスコ画や古いアーチを見せるコラージュのような作品となっており、JRは本作について、「ファルネーゼ宮は誰でも入れるわけではなく、見ることが出来ない部分もある。これは、それを誰にでも開かれたものにするための方法だ。」と説明している。(News・in・24)
なおJRは現在、「展覧会」の項で紹介した「水の波紋展2021」にも参加しており、人の顔写真を大きく出力して街に映し出す「INSIDE OUT PROJECT」を展開している。
▍寺田倉庫の「TERRADA ART AWARD 2021」、ファイナリスト5組が決定。ファイナリスト展は12月から。

寺⽥倉庫が開催する新進アーティストの支援を目的とした現代アートアウォード「TERRADA ART AWARD 2021」のファイナリストが決定した。ファイナリストは、川内理香子、久保ガエタン、スクリプカリウ落合安奈、持田敦子、山内祥太の5名。2021年12月10日(金)~12月23日(木)に寺田倉庫イベントスペースで開催する「TERRADA ART AWARD 2021 ファイナリスト展」にてファイナリストの作品群を披露し、各審査員賞・来場者の投票によるオーディエンス賞を決定する。
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文:ANDART編集部