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注目の展覧会から ファッションコラボ情報まで。今週のアートニュース (21.07.03-21.07.09)

1週間の国内外のアートニュースから、ANDART / YOUANDART取り扱いアーティストの情報を中心にニュースをお届けします。今週は「展覧会」「ファッション」「カルチャー」「美術館」の4つのテーマから。話題のアートトピックをさくっとチェック。

アートマーケット関連ニュースはこちら:3分間でチェック! 今週のアート市場 トピック振り返り(21.07.03-21.07.09)

展覧会

▍ポップカルチャーの巨匠KAWS 国内初の大型展覧会・KAWS TOKYO FIRST 7月16日に開幕!

KAWS TOKYO FIRST キービジュアル
KAWS TOKYO FIRST キービジュアル

7月 16日 (金)より、森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52 階)にて「KAWS TOKYO FIRST」が開幕する。KAWS国内初の大型展覧会となる本展、絵画や彫像だけでなく、AR(拡張現実)作品やインタラクティブ体験ができる作品、さらに KAWS が保有するプライベートコレクションも合わせた約 150 点が展示される。10月11日 (月) まで

参考:KAWS TOKYO FIRST 展 (森アーツセンターギャラリー

関連記事:KAWS国内初大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」が7月16日から森アーツセンターギャラリーで開催

▍都内全域で作品を巡る、「東京ビエンナーレ」開幕。

≪Landmark Art Girl≫ / Hogalee 画像引用:TOKYO BIENNALE note https://note.com/

7月10日(土)より、東京都内で「東京ビエンナーレ」がスタートした。総合ディレクターは、中村政人と小池一子。都内全域に、内藤礼、宮永愛子からHogaleeらの作品が展示されるほか、ARで鑑賞できる作品も。パスポートと個別鑑賞券のどちらでも観覧可能だ。

参考:東京ビエンナーレ

▍奈良美智、村上隆、小谷元彦らが参加。「THE ドラえもん展 KYOTO 2021」がスタート。

「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」での奈良美智作品 展示風景(筆者撮影)

京都市京セラ美術館・新館 東山キューブで、「THE ドラえもん展 KYOTO 2021」が7月10日より開幕した。現代アートの最前線で活躍する 28組のアーティストによるドラえもんをテーマとした展覧会であり、奈良美智、村上隆、小谷元彦、福田美蘭といった国内の著名な現代アーティストたちがそれぞれのドラえもん像を描き出している。

参考:THE ドラえもん展 KYOTO 2021 展(京都市京セラ美術館)

なお、京都市京セラ美術館の本館では、「フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家」も7月10日からスタート。フランスの彫刻家フランソワ・ポンポンの日本初の回顧展となる。

参考:フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家(京都市京セラ美術館)

世界で3点だけピカソの「ゲルニカ」原寸大タピスリ、群馬県立近代美術館で1年ぶりに展示。

《ゲルニカ・タピスリー》 / パブロ・ピカソ 画像引用:群馬県立近代美術館Facebook https://www.facebook.com/

群馬県立近代美術館で、7月3日よりコレクション展「日本と西洋の近代美術 II」がはじまり、パブロ・ピカソ《ゲルニカ(タピスリ)》を、およそ1年ぶりに公開した。ピカソが生涯に制作した作品は数万点ともいわれるが、その中でも代表作とされるのが《ゲルニカ》(1937年)。展示される《ゲルニカ(タピスリ)》は、《ゲルニカ》を原画としてピカソ自身の指示に基づきほぼ原寸大で織られた3点のうちの1点。《ゲルニカ》と前後して制作され、内容やモチーフの上で密接な関係がある2枚組の版画《フランコの夢と嘘》もあわせて展示される。

参考:コレクション展示「日本と西洋の近代美術 II」 (群馬県立近代美術館)

▍オンタリオ美術館、アンディ・ウォーホルの展覧会で再開

画像引用:https://trnto.com/

COVID-19の影響で休館となっていたカナダのオンタリオ美術館(AGO)が、7月21日に8ヶ月ぶりに再開することを発表した。再オープン後初の展示となるのは、ポップアートの巨匠・アンディ・ウォーホルの大回顧展。AGO、テート・モダン、ケルンのルートヴィヒ美術館との国際的なコラボレーションにより実現したという展示で、ウォーホルの人生における40年間のアートメイキングを、絵画、ドローイング、写真、フィルム、インスタレーションなど250点以上の作品を通して紹介する。

参考:ANDY WARHOL展 (オンタリオ美術館)

ファッション

▍バンクシー×glambのカプセルコレクションが7月下旬に発売

glamb×BRANDARISED BANKSY COLLECTION 画像引用:https://www.glamb-lodge.com/

ストリート系ファッションブランドglamb(グラム)バンクシー作品をモチーフとしたカプセルコレクションを発表が7月下旬に発売することを発表した。バンクシーのアート写真を手掛けるイギリスのFull Colour Black社によるグラフィティアートプロジェクトBRANDALISEDとのコラボレーションによるもの。Tシャツやスタジアムジャケットなどのアイテムが展開される。

参考:glamb×BRANDARISED THE WORLD’S MOST FAMOUS GRAFFITI COLLECTION

関連記事:バンクシー×glambのカプセルコレクションが7月下旬に発売

▍KAWS x sacai x Nike Blazer Lowのコラボスニーカー、9月に発売

画像引用:https://hypebeast.com/

KAWS x sacai x Nike Blazer Lowの3者のコラボレーションが発売された。NIKEのスニーカーにsacai代表の阿部千登勢の鋭い観察眼と、KAWSの特徴である鮮やかなカラーパレットと持ち前の遊び心を組み合わせたもの。KAWSらしいポップな色づかいに、重ねたヒールパーツや、共同ブランドのバッジが付いたダブルエクスポーズドフォームのトングなど、sacaiの特徴的なディテールも採用。ミッドソールの横側には、KAWSおなじみの「XX」のグラフィックがあしらわれている。

参考:HYPEBEAST

カルチャー

▍五木田智央、METAFIVEのニューアルバムジャケットデザインを手掛ける。

「METAATEM」アルバムジャケット METAFIVE Facebookより 画像引用:https://www.facebook.com/

METAFIVEの2nd アルバム「METAATEM」が2021年8月11日にリリースされることが発表され、このジャケットデザインを五木田智央が手がけた。METAFIVEは、高橋幸宏、​小山田圭吾、砂原良徳、TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井という国内外の音楽シーンでそれぞれが特別な立ち位置を築いてきた6人によるバンド。2016年に発売された1st アルバムのジャケットも五木田が手がけている。

▍アートは企業文化をどのように刺激できるか?

Lionel Aeschlimannによるアートワーク 画像引用:https://www.artsandcollections.com/

ビジネスにアートを取り入れる動きがあるが、実際に取り入れている企業にはどのような変化が起こっているのだろうか。スイスの国際的な銀行・金融グループ・Mirabaud GroupのLionel Aeschlimannが解説している。同グループが現代美術のコレクションを始めた目的のひとつは「私たちの議論や意思決定のプロセスを鏡に映し出し、会社が慣習を超えて考え続けるように挑戦すること」だったという。著名なアーティストと新進気鋭のアーティストの作品を一緒に展示することで「年齢層の異なり、相互に補完し合うような経歴や経験を持つ事業パートナーたちとの議論を活発化させる」ことも行っているようだ。企業内のアートコレクションは、「その価値観や感情を伝えることで会社を豊かにし、その波及効果によってお客様やビジネスパートナーにも恩恵をもたらします。少なくとも、私たちの好奇心を高め、世界に対してよりオープンにしてくれます。」と述べている。

美術館

▍ハーシュホーン博物館 彫刻庭園、杉本博司による再設計案に元副館長が賛同。

ナショナル・モール上の7番街から見た、杉本博司によるハーシュホーンの彫刻庭園の設計図 画像引用:https://www.wsj.com/

2019年にハーシュホーン博物館の「彫刻庭園再生計画」が発表され、日本の芸術家・建築家である杉本博司氏がその任に就いたが、ワシントン在住の造園家レスター・コリンズが設計した既存の庭園が消滅することに対して反対運動も起こっていた。こうした中、同博物館の元副館長・Kerry Brougherは、杉本博司の熱く議論された計画に賛成する旨を記した。「杉本氏のデザインは、過去を受け入れると同時に、より包括的で芸術的なインスピレーションに満ちた未来を見据える、魅力的な空間を創り出すことでしょう。」としている。

参考:The Art Newspaper

▍ヘルツォーク&ドムーロンの韓国で初のプロジェクトとなる「ST /ソンウンビル」完成。

ST /ソンウンビル 画像引用:https://www.reforma.com/

韓国のソウルに、「ヘルツォーク&ド・ムーロン(H&deM)」の手がける「ST /ソンウンビル」が完成した。コンクリート製の三角形の建物には、エネルギー関連事業を手がける「STインターナショナル」のオフィスと、ソンウン芸術文化財団による「ソンウン・アートスペース」の展示ギャラリーがあり、2021年9月からH&deMがキュレーションした展覧会で一般公開される予定。H&deMのチームは「現代美術館を設計してきた私たちの経験は、いかにしてアートと人々を結びつけるかということにますます焦点を当てています。」と述べている。

▍故サムスン会長の数十億ドルのコレクションをもとに、ソウルに大規模な新美術館建設へ。

2008年4月22日、ソウルのグループ本社で記者会見する韓国最大のグループ、サムスンの李健熙会長。 画像引用:https://news.artnet.com/

今週、韓国の黄煕文化体育観光部長官が、サムスングループの故・李健熙(イ・ゴンヒ)会長のコレクションだけを集めた新しい美術館を建設する計画を発表した。もともと、彼が所有していた23,000点を超える数十億円の美術品コレクションは、韓国の公的機関に分散させると発表していたが、新たな展開となった。同氏のコレクションは、ピカソ、バスキア、ウォーホルなどの作品も含む。李氏の相続人である息子の李在鎔と未亡人の洪良恵は4月、総額12兆ウォン(約1兆1700億円)の相続税の一部を相殺するために、コレクションの大部分を韓国近現代美術館と韓国国立博物館に寄贈しており、両館は国有地で運営されているため、李氏のコレクションは政府が管理している。

参考:Artnet News

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