1. HOME
  2. アートニュース
  3. 【ANDARTアーティストニュース】ゲルハルト・リヒター作品の市場動向から、2021年の高額落札NFT top3まで (21.12.25-21.12.31)
アートニュース

【ANDARTアーティストニュース】ゲルハルト・リヒター作品の市場動向から、2021年の高額落札NFT top3まで (21.12.25-21.12.31)

注目のオークション結果から、展覧会情報まで。ANDARTお取り扱いのアーティストの話題を中心に、1週間のニュースを振り返ります。(1ドル=115円、1ポンド=156円 で換算)

アーティスト

▍「芸術新潮」で「杉本博司と日本の神々」特集

12月25日に発売となった「芸術新潮」2022年1月号で、巻頭80ページ以上にわたり、杉本博司が特集されている。神奈川県立金沢文庫で開催予定の「春日神霊の旅 ―杉本博司 常陸から大和へ」展(2022年1月29日~3月21日)を機としたもので、アーティストであるにとどまらず、古美術コレクターであり、日本の古き信仰を宣揚する思想家でもある杉本にフォーカスしている。(芸術新潮)

作品

▍ANDART、奈良美智《Backwards Forwards》の作品オーナー権を販売開始

ANDARTは、奈良美智の木版プリント作品《Backwards Forwards》の作品オーナー権の販売を開始した。奈良の代表的なモチーフ「少女」の作品であり、「Backwards Forwards」という多義的に捉えることが可能な英語のメッセージが添えられている。過去にオーナー権が販売された奈良の作品は、ANDART内の会員間売買でも人気の作品となっているので是非一度チェックしていただきたい。

作品の詳細はコチラから▶ 奈良美智らしさがいっぱい!《Backwards Forwards》の魅力を解説

オークション

▍ゲルハルト・リヒター、市場価格が2021年の1年間で18%向上

2021年のドイツ人アーティストのオークション結果は、top10のうち7作品がゲルハルト・リヒターの作品であったことをアート価格データベースを運営する「Artprice」が報じている。今年のリヒター作品のオークション落札総額は2億4,600万ドル(約283億円)を超え、同社の「2021年の年間オークション売上高ランキング(暫定版)」では、リヒターはゴッホも抜いて5位にランクインしている。

2021年、リヒターの市場価格はかつてないほど高騰し、下記グラフのとおり、同社のリヒターの価格指数は2021年だけで18%の上昇、20年前にさかのぼると、700%以上も上昇している。(Artprice)

ゲルハルト・リヒター作品の2001年からの価格指数 画像引用:https://www.artprice.com/

NFT

▍2021年の高額落札NFT作品  top3をBeepleが独占

2021年のNFTでの落札額の1位となった ≪Everydays—The First 5000 Days≫ / Beeple 画像引用:https://news.artnet.com/

2021年は「NFT」が今年を象徴する単語に選ばれるなど、一気に「NFT」の存在感が高まる年となったが、そのNFTの2021年の落札額top10が発表された。1位は、2021年3月にクリスティーズで販売されたBeepleの≪Everydays—The First 5000 Days≫であり、約6,900万ドル (約79.4億円) での落札。2007年5月1日に始まったBeepleの継続的なデイリーアートプロジェクトの最初の5,000日を記念して、1枚1枚の絵をコラージュした作品だ。

top10のうち、1, 2, 3, 5位はBeepleと圧倒的な強さをみせたほか、クリプトアートのパイオニアのひとりであるXCOPYの作品も3作品がランクインしている。(artnet news)

展覧会

▍名和晃平のインスタレーションも。冬の越後妻有オフィシャルツアー

2021年の夏に開催予定だった「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021」はCovid-19影響で延期となったが、今冬、越後妻有の圧倒的な雪景色と、その雪を生かしたアート作品を現地ガイドが案内するオフィシャルツアーの開催が決定した。ツアーの行き先のひとつ、「越後妻有里山現代美術館 MonET」には、黒いシリコーンオイルを用いた名和晃平のインスタレーション作品≪Force≫なども展示される。また、昼食は、地元集落のお母さんがもてなす「雪見御膳」を堪能できる。 (大地の芸術祭)

▍スペインでアレックス・カッツ回顧展の開催が決定

≪Blue Umbrella Ⅱ≫ / アレックス・カッツ 画像引用:https://www.firstonline.info/

スペインのマドリードにあるティッセン・ボルネミッサ国立美術館で、今年6月より、アレックス・カッツの回顧展が開催されることが発表された。スペインでは初の回顧展となる。約30点の大判の油彩画を中心に、さまざまな習作や肖像画、特徴的な花や風景など、画家の通常のテーマをすべて概観することができる展覧会になるという。

カッツのオークション記録は、2019年にフィリップス社のオークションで、高額見積もりの約3倍にあたる337.5万ポンド(約5.3億円)という価格で落札された≪Blue Umbrella I≫ (1972)だが、今回、その作品と同じく妻エイダと青い傘を描いた作品≪Blue Umbrella Ⅱ≫が展示される様子だ。(ティッセン・ボルネミッサ国立美術館)

ANDARTに会員登録すると、オークション情報や話題の展覧会情報など、今が旬のアートニュースをお届けします。メールアドレスの他、SNSでも簡単に登録できるので、ぜひご検討ください。

ANDARTのサービスについては以下の記事から。

文:ANDART編集部