
アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア、キース・ヘリングとのコラボUTが発売
2021年6月23日にロンドンの国立近代美術館「テート・モダン」と3年間のグローバルパートナーシップ締結を発表したユニクロから、ANDART取り扱いアーティストであるアンディ・ウォーホルとジャン=ミシェル・バスキア、そしてキース・ヘリングとのコラボレーションUTを発表、6月28日に発売開始した。
今回は定番のUTだけでなく、アートコラボ初のスニーカー、ハンカチや折り畳み傘などの小物、そしてそばちょこと豆皿の磁器も揃えた種類豊富なラインナップのコレクションとなっている。1980年代アメリカのアートシーンを代表する3人の簡単なアート解説も交えながら、いくつかおすすめをご紹介。
UT
アンディ・ウォーホルのキャンベル・スープ缶

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/

写真:6月11日から先行発売したユニクロ原宿店
シルクスクリーンで制作されたマリリン・モンローの肖像画と同じく、ウォーホルを象徴する作品として語られる《キャンベルスープの缶》は、元々32枚のキャンバスからなる作品。今回のUTのグラフィックとして採用されているのが、そのひとつの「TOMATO SOUP」。キャッチーでポップなトマト缶をあしらったTシャツは、シンプルなジーンズに合わせるだけで様になる。
ANDARTでは、10種類のキャンベルのスープ缶を描いた10枚組のポートフォリオから「PEPPER POT」を描いた作品を扱っている。他にもエリザベス・テイラーを描いた肖像画《Liz》、牛をモチーフにした《Cow》を取扱中。
ジャン=ミシェル・バスキアの頭蓋骨

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/

写真:ユニクロ原宿店
1988年に27歳という若さで亡くなったバスキアが没後に日本で広く知られるようになったのは、2017年に前澤友作氏が123億円でバスキアの作品を落札したことがきっかけ。
バスキアが7歳の時に交通事故に遭って入院した際、母親からプレゼントされた『グレイの解剖学』という本が深く印象に残ったことが作品にも影響を与え、バスキアの代表的なモチーフ「頭蓋骨」は解剖学からインスピレーションを受けていると言われている。
また、バスキアはアンディ・ウォーホルとも親交があり、2人でコラボレーション作品も制作するほど仲が良かった。ウォーホル好きにもバスキア好きにもたまらない今回のコレクションは、それぞれのアーティストでお気に入りを見つけられるはず。
ANDARTで扱うバスキアの作品は、没後に出版された父親のサイン入りのプリント作品《Jawbone of an Ass》。
キース・ヘリングのRadiant Baby

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/
キース・ヘリングのアーティスト活動は、学生の時に地下鉄構内にある黒い広告板に作品を描いたことから始まっており、通称「サブウェイ・ドローイング」と呼ばれている。また、「チョーク・アウトライン形式」(犯罪現場で被害者の位置を書き記すための線)でシンプルに描かれる絵が特徴で、このUTに使われているのはヘリングがよく描いていた「Radiant Baby(光り輝く赤ん坊)」である。
スリッポン

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/

写真:ユニクロ原宿店
アートコラボ初のスニーカーは、各アーティストの作品を総柄でプリントした3種類が揃う。アンディ・ウォーホルのスリッポンはハイビスカスの写真を使ったアイコニックな作品《フラワー》(1964年)。どのスリッポンもモノトーン調のシンプルなものに仕上がっており、どんな服装にも合わせやすいデザインが嬉しい。
そばちょこと豆皿

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/
長崎県波佐見町で作られる磁器に、ぞれぞれの代表作をのせたそばちょこと豆皿。ダイニングで活用しても、インテリアとして鍵やアクセサリーなどの小物を入れても映えるデザインなので、是非セットで揃えて使いたい。そばちょこはバスキアの作品《Pez Dispenser》(1984年)を取り入れたもの。
豆皿の作品は、ヘリングが1989年にドイツの実業家プリンセス・グロリアの誕生日パーティーのためにインビテーションとして250部限定で制作した7inchレコード盤のアートワーク。このレコードはプライベート用に制作されたため、一般には発売されず、現在も貴重な作品としてニューヨーク近代美術館(MoMA)がその一枚をコレクションしている。

レコードジャケットとレコード本体。実際にプリンセスによるR&B調の曲が収録されている。
バッグ、傘、ハンカチ

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/
ヘリングお馴染みの「Three Eyed」と呼ばれる三つ目のキャラクターや「吠える犬」、「Radiant Baby(光り輝く赤ん坊)」などがプリントされたカラフルなバッグは、持ち手が手提げ用と肩掛け用のふたつあり、使い勝手も良いデザイン。
『The Velvet Underground & Nico』のジャケットになったウォーホルの代表的なモチーフ「バナナ」が現れる傘は、晴雨兼用仕様になっていてこれからの季節にぴったり。
色鉛筆で描かれたバスキアの《More dried flowers》(1984年)が一面にあしらわれているハンカチは、柄違いでアート好きな人へのプレゼントにも良いかもしれない。

左からキース・ヘリング、アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア
画像引用:https://thevinylfactory.com/
ポップアートの礎を気づいた3人の代表作品を落とし込んだファッションアイテムは、どれも欲しくなるものばかり。アートは「高級なもの」というイメージがあるかもしれないが、壁に飾るだけがアートではなく、日常に取り入れて生活を豊かにしてくれるのがアートというもの。ユニクロのコラボレーションなら、より手軽に取り入れることができるので、是非この機会にファッションを通してポップアートを楽しんでみて欲しい。
ユニクロ 公式サイト
https://www.uniqlo.com/jp/
ANDARTではアートの最新トレンドやアートニュースをメルマガでも配信中。気になる方は下から登録して最新情報をチェック。
文:千葉ナツミ