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6月14日開催フィリップスオークション(ロンドン)落札額Top5作品解説

2021年6月14日から15日、「イブニング アンド デイ エディションズ」がロンドンで開催。この記事では、本オークションのイブニング(日本時間15日2:00〜)で落札価格の高かった作品を紹介する。(落札価格は手数料込み。1ポンド=155.31円 (6月15日10:00時価) で計算)

※当初一部誤情報が含まれていたため修正しております

1)アンディ・ウォーホル《Campbell’s Soup I (F. & S. 44-53)》(1968年)

落札価格:約1億5,947万円(£1,026,800)

画像引用:https://www.phillips.com

アンディ・ウォーホルの代表作、キャンベル・スープ缶の10枚セットが予想落札金額を上回り、イブニングセールのトップになった。ウォーホルが愛用していたシルクスクリーン技法で製作されたスープ缶は制作部数が限定され、ボールペンで描かれたウォーホルのサインとスタンプでナンバーが入った作品は、ウォーホルの中でも最も高額で取引される作品のひとつだ。

ANDARTでも、キャンベル・スープ缶シリーズから「PEPPER HOT」を描いた一枚を扱っている。

予想落札価格:約9,318万円(£600,000 )〜約1億3,978万円(£900,000)

2)デイヴィット・ホックニー《A Bigger Green Valley》(2008年)

落札価格:約4,794万円(£308,700)

画像引用:https://www.phillips.com

デイビット・ホックニーは、1937年イギリス生まれの画家。アンディ・ウォーホルらと並び1960年代ポップアート運動を支え、イギリスの20世紀現代美術を代表するアーティストである。室内風景やプールの邸宅、人物を明るく華やかな色彩で描くのが特徴。ホックニーは2010年にiPadが発売されると、いち早くドローイングツールとして活用を始め、《A Bigger Green Valley》は、デジタルで描かれたものをインクジェットプリントした作品。予想落札金額を遥かに超える結果となった。

予想落札価格:約931万円(£60,000)〜約1,242万円(£80,000)

3)ロイ・リキテンスタイン《Reflections on Girl, from Reflections Series (C. 245)》(1990年)

落札価格:約2,543万円(£163,800)

画像引用:https://www.phillips.com

アンディ・ウォーホルと並んでポップアートを代表する作家、ロイ・リキテンスタインのリトグラフ、シルクスクリーンプリント作品で予想落札金額を2倍以上上回った。均一に配置されたドットで奥行きや陰影を描くのが、リキテンスタインの作品の特徴である。本作は「Reflection(反射)」シリーズより、メタルのPVC(ポリ塩化ビニル)をコラージュして反射を表現した作品のひとつ。

予想落札価格:約776万円(£50,000)〜約1,087万円(£70,000)

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4)バンクシー《 Laugh Now》(2002年)

落札価格:約2,348万円(£151,200)

画像引用:https://www.phillips.com

2002年に制作したナイトクラブのコミッション作品が元になっている本作は、サイン入り150枚限定の作品(サインなしエディション番号のみ600枚も発売された)。盲目の猿が首肩下げているボードには「Laugh now, but one day we’ll be in charge(今は笑うがいいさ、でもいつか俺たちが取り仕切る時が来る)」とあり、鑑賞者に考えさせるような強いメッセージ性を作品に持たせるバンクシーならではの表現である。

予想落札価格:約1,087万円(£70,000)〜約1,397万円(£90,000)

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5)バンクシー《Love Rat》(2004年)

落札価格:約1,467万円(£94,500)

画像引用:https://www.phillips.com

こちらも同じくサイン入り150枚、サインなしエディション番号のみ600枚が発売された作品。2019年、バンクシーの作品と見られる傘をさしたネズミが東京都内で発見され、話題を呼んだことも記憶に新しい。ネズミは作品に多く登場し、バンクシーを象徴するモチーフ。一目見てバンクシーと分かるネズミの作品は評判が高く、中でも《Love Rat》は安定した人気を誇っている。

予想落札価格:約1,087万円(£70,000)〜約1,397万円(£90,000)

5)ジョナス・ウッド《Four Majors》(2018年)

落札価格:約1,467万円(£94,500)

画像引用:https://www.phillips.com

ジョナス・ウッドは、1977年アメリカ・ボストン出身のペインター。スケッチや写真、雑誌の切り抜きなど断片化されたイメージを重ね合わせたコラージュを基に、家族や友人、インテリア、植物、スポーツなど身近な題材を用いた静物画や風景画を描いている。本作は4枚のプリント作品がセットになったもので、バンクシーの《Love Rat》(2004年)と同額で落札された。

予想落札価格:約465万円(£30,000)〜約776万円(£50,000)

ANDART取扱い作品から落札情報をピックアップ

バンクシー《Bomb Love(Bomb Hugger)》(2003年)

落札価格:約1,369万円(£88,200)

画像引用:https://www.phillips.com

イラク戦争が起きた2003年に制作されたバンクシー初期の作品。元は壁に描かれていた絵だが、同年中にサイン入り150枚、サインなしエディション番号のみ600枚でプリント制作され、今回出品されたのは希少価値の高いサインありのもの。「爆弾愛(Bomb Love)」とつけられたタイトルや少女が笑顔を見せて爆弾を抱える姿から、バンクシーが皮肉を込めて反戦へのメッセージを発信しているように捉えることができる。

予想落札価格:約1,087万円(£70,000)〜約1,397万円(£90,000)

ANDARTでは、こちらのサインなしエディション番号のみの作品《Bomb Love》(2003年)を取り扱っているので、是非チェックしてみて欲しい。

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ANDART編集部