
草間彌生の2作品がランクイン!12月1日クリスティーズ(香港)オークション落札額TOP5
2021年12月1日、香港で開催されたクリスティーズオークション「20th/21st Century Art Evening Sale」 。1900年代〜2000年代の近代から現代アートの作品が登場した。本記事では、落札価格トップ5の作品とANDART関連アーティストの情報をお届け。(1香港ドル=14.46円(12月1日終値)、手数料込みで計算。)
5)パブロ・ピカソ《Homme au chapeau》
落札価格:約7億5,843万円(HK$52,450,000)
1964年に制作された作品。ピカソは帽子を被った男性の絵を数多く描いており、様々なバージョンがある。こちらは油絵で明るい色彩で描かれている。晩年の作品であり、今まで取り組んできた技法や様式が混合されいるといわれている。作品詳細はこちら。
予想落札価格:約6億9,408万〜10億1,220万円(HK$48,000,000〜70,000,000)
4)ザオ・ウーキー《Sans titre (Bateaux au claire de la lune) 》
落札価格:約7億8,446万円(HK$54,250,000)

中国で生まれ東西の絵画を学んだのち、1948年にパリに渡り活動したザオ・ウーキーは油彩画が高値で取引されるアジア人アーティストのひとり。1952年に発表された本作は、彼の代表作で宋の女性詩人である李清照の作品をモチーフに描かれている。
予想落札価格:約5億610万〜7億9,530万円(HK$35,000,000〜55,000,000)
3)草間彌生《PUMPKIN》
落札価格:8億181万円(HK$ 55,450,000)
草間彌生の幅広い作品群の中で、かぼちゃは多くの人に知られている定番のモチーフである。長野県松本市で育ち、幼い頃から実家の農場でかぼちゃに触れてきた彼女は、その存在に底知れぬ力を感じていたという。本作はそんな思いが表現された高さ2メートルを超える黒と黄色の彫刻だ。作品の詳細はこちら。
予想落札価格:約4億488万〜5億4,948万円(HK$28,000,000〜38,000,000)
2)草間彌生《Pumpkin (LPASG)》
落札価格:約9億433万円(HK$ 62,540,000)
3位の《PUMPKIN》に続きかぼちゃの絵画がランクイン。正方形の構図と鮮やかな黄色が特徴だ。黒と黄色2色を使用し、大きなドットと小さなドットを無限に書くことで奥行きが表現されている。草間は、精神的な病と闘っていたときも、かぼちゃを描くことで心の安らぎを得ていたという。作品の詳細はこちら。
予想落札価格:約6億5,070万〜9億3,990万円(HK$45,000,000〜65,000,000)
1)ジャン=ミシェル・バスキア《Donut Revenge》
落札価格:約23億6,132万円(HK$163,300,000)

1982年に制作された本作。高く評価されている作品が多い年で、バスキア作品の落札額TOP10のうち7つは1981年から1982年の作品である。鮮やかなピンク色や赤、黒の組み合わせにより、ロイ・リキテンスタインなどのアメリカのポップアーティストへのオマージュとなっている。同時期のバスキアの代表作のひとつである《Do Not Revenge》と連作ともいわれている。
予想落札価格:約20億2,440万〜27億4,740万円(HK$140,000,000〜190,000,000)
ANDART関連アーティスト落札情報
奈良美智《Lampflower Girl》
落札価格:約4億271万円(HK$27,850,000)
《Lampflower Girl》と同じ題材の作品は現在までに5点しか発表されておらず、中でも最も完成度が高いとされている。1993年にデュッセルドルフ芸術アカデミーを卒業した年にも同テーマの作品が制作されており、彼の創作活動で重要な位置を占めることが明らかとなっている。2021年に横浜美術館で開催された個展「I Don’t Mind, If You Forget Me」をはじめ、数々の展覧会に出品されている。作品詳細はこちら。
予想落札価格:約3億1,812万〜4億6,272万円(HK$22,000,000〜32,000,000)
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文:ANDART編集部