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取引が一番盛り上がっているのは あのアーティスト! 3つのランキングで振り返る 2021年のオークション市場

2021年は、世界のアートオークションの売上が過去最高になるなど、アートオークション市場は好調であったが、どのような特徴があったのだろうか?アートECを手がける「Artsy」が同社のデータベース(Artsy Price Database)をもとに作成したランキングから振り返ってみよう。(1ドル = 116円で計算)

なお、2021年の作品別の落札額ランキングは以下の記事で紹介している。

1) 2021年の市場の25%は6人のアーティストに集中

2021年のアートオークション市場総額の約1/4は、たった6人のアーティストによって占められている。ピカソとバスキアはずば抜けており、特に今年のバスキアの勢いは、目を見張るものがあった。

▍アーティストの総売上高ランキング(2021年)

1位 パブロ・ピカソ 6.2億ドル (約719億円) (7%)
2位 ジャン=ミシェル・バスキア 4.34億ドル (約503億円) (5%)
3位 アンディ・ウォーホル 3.25億ドル (約377億円) (4%)
4位 クロード・モネ 2.77億ドル (約321億円) (3%)
5位 ゲルハルト・リヒター 2.35億ドル (約273億円) (3%)
6位 フィンセント・ファン・ゴッホ 2.26億ドル (約262億円) (3%)

2) 存命中のアーティストでは バンクシーの取引が活発

存命中のアーティストで見ると、2021年のオークションで最も多くの作品が落札されたのは、バンクシーであり、前年比179%とトップ5のアーティストの中でも大きな伸びを見せている。2021年は、ストリートで多数の新作を発表したり、チャリティTシャツを発売したりと、常に新たな話題を提供し続けていることもその要因のひとつだろう。

▍存命アーティストの取引作品数ランキング(2021年)

1位 バンクシー 320作品 (前年比 179%)
2位 デイヴィッド・ホックニー 197作品 (前年比 150%)
3位 草間彌生 172作品
4位 ダミアン・ハースト 131作品
5位 奈良美智 117作品
6位 KAWS 112作品

3) 2010年以降に制作された高額落札作品で、バンクシーの作品価格が群を抜く

2010年以降に制作された新しい作品であっても高額で落札されている。特に、バンクシーを一躍有名にしたシュレッダーの作品 ≪Love is in the Bin≫ は、10月にオークションにかけられたことで、今年1位を獲得し、バンクシー作品の落札価格として史上最高額をマークした。

また、3位にはゲルハルト・リヒター ≪Abstraktes Bild (940-7)≫がランクインしているが、これは香港のオークションで落札されたものだ。今年、アジアでの購買力が強くなっていることを示すひとつの例だろう。

▍2010年以降に制作された作品の高額落札ランキング(2021年)

1位 バンクシー ≪Love is in the Bin≫ (2018) 約2,540万ドル (約29.5億円)
2位 バンクシー ≪Game Changer≫ (2020) 約2,320万ドル (約26.9億円)
3位 ゲルハルト・リヒター ≪Abstraktes Bild (940-7)≫ (2015) 約1,230万ドル (約14.3億円)
4位 デイヴィッド・ホックニー ≪Tall Dutch Trees After Hobbema (Useful Knowledge)≫ (2017) 約920万ドル (約10.7億円)
5位 奈良美智 ≪Under the Hazy Sky≫ (2012) 約880万ドル (約10.2億円)
6位 草間彌生 ≪Pumpkin (LPASG)≫ (2013) 約800万ドル (約9.3億円)

これらのランキングには、ANDARTでお取り扱いするアーティストたちも多くランクインしている。

2022年も活躍が期待される彼ら。あなたもこれらの作品のオーナーになってみませんか?ANDARTのサービスについては以下の記事からご覧ください。

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参考:9 Key Insights on the Auction Market in 2021 (Artsy)
https://www.artsy.net/article/artsy-editorial-9-key-insights-auction-market-2021

文:ANDART編集部