
アーティストに学ぶ、人生を豊かにするヒント【ダミアン・ハースト編#2】
死んだ動物をホルマリン漬けにした過激な作品で、賛否両論を巻き起こしたダミアン・ハースト。自分の作品を自らオークションに出品したり、話題のNFT作品を制作したり、常に新しいものを生み出しているアーティストだ。そんなハーストのインタビューから、人生に役立てられそうなヒントになる言葉を全3回で紹介。第1弾はこちら。

正しい意見を受け入れるための“傍観”と“客観”
インタビュアーがハーストに対し、「あなたのことを非常に才能があって、素晴らしいと言う人もいれば、あなたのことをアーティストですらないと言う人もいます。これに対してどのように反応していますか?」との問いかけにハーストはこう答えた。
悪い評価ばかりでも、良い評価ばかりでもなく、いろいろな評価があったほうがいいですね。誰かがあなたを嫌っているとか、誰かがあなたを愛しているというような議論があることが私はとても好きです。
Interview with Damien Hirstより翻訳
自分についての悪い評価は、出来れば無い方が良いというのが人の本音。しかし、実際にはそうもいかないのが現実。そうであるのなら、それを素直に「受け入れる」のではなく、「傍観」するくらいで良いかもしれない。ハーストが交わされている議論をまるで他人事かのように客観視している具合に。そして、ハーストはこう続けた。
でも問題は、誰かが否定的なことを言った時に、あなたがそれに賛成するかどうかです。もし彼らの方が正しかったら(私はそれが嫌ですけど)、その時は「FUCK」と思って、自分を変えなければなりません。
Interview with Damien Hirstより翻訳
自分が信念を持ってやってきたことに対して、自信を持つのはもちろん良いけれど、盲目になるのは良くない。誰かの意見を頭ごなしに「否定的」と捉えるか、それとも思考を巡らせて正しいものを「正しい」と言えるか。その余裕と客観性は、いつだって無くさずに生きていきたいものだ。
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文:ANDART編集部